会社設立時に利用できる助成金と補助金について。正しく知り賢く利用

助成金・補助金は返済不要なお金

会社を設立する前後に申請できる、助成金や補助金という資金援助があります。どちらも返済不要なお金であることが共通点です。会社を設立するとなるとまとまった大きなお金が必要になります。普段の生活を続けながら資本金を捻出するのは難しいことが多く、助成金や補助金制度を上手く活用して運転資金を確保したいものです。

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助成金と補助金の違い

助成金というのは主に厚生労働省と地方自治体が交付元です。法律を守って一定の要件を満たしていれば助成を受けることができますが、使用したお金に対して後で支払われるものになります。最初に少しでも資金を貯めておくのは必要なことだといえます。

補助金というのは主に経済産業省と地方自治体が交付元です。経済の活性化に貢献しているかどうかを審査されます。要件を満たしていたとしても審査で落ちる可能性はあります。倍率も助成金より高くなる傾向にあり、申請期間が数週間から1カ月と短めなので注意しましょう。

会社設立時に利用できる助成金や補助金について

民間団体・企業からの助成金・補助金

民間団体や企業からの助成金や補助金という制度も活用できます。大手の企業や財団、政府系の金融機関などが独自に行っている制度です。狭き門ではありますが、自社のビジネスプランに自信があるのなら挑戦してみるのもいいでしょう。

地方自治体からの補助金

都道府県や市区町村などの地方自治体からの補助金もうまく活用したいものです。例えば新宿区では地球温暖化の原因でもある温室効果ガスの削減に向けて、LED照明を導入してくれる中小企業を応援しています。その他にもホームページを作成する際にかかった費用を補助してくれるなどの自治体もありますので、会社設立の前段階で調べておくといいでしょう。

経済産業省からの補助金

経済産業省が交付元である補助金の種類としては、地域・まちなか商業活性化支援事業費への補助金や地域経済産業活性化対策費への補助金などが挙げられます。地域振興や中小企業の活性化などの広い目的で補助金を支給しています。

経済産業省傘下の中小企業庁は、中小企業の発展や育成を担う機関であり、例えば平成29年7月には戦略的基盤技術高度化支援事業の採択結果を公表しています。経営、財務、金融などさまざまな分野で中小企業を応援してくれる行政機関です。

厚生労働省からの助成金

厚生労働省からの助成金は主に雇用に関するものになります。従業員を新たに雇い入れる場合の助成金や障害者などの雇用環境整備関係の助成金などが挙げられます。会社が順調に成長をしていき、将来従業員を新たに雇用するような場合に考えてみるといいでしょう。

具体的な助成金の内容を挙げますと、最低賃金引き上げに向けた中小企業への支援事業や、受動喫煙防止対策に関する各種支援事業、障害者福祉施設設置等に対する助成金など雇用に関するものから障害者福祉までと幅広く社会に貢献するような企業を応援してくれます。

申請できるおもな助成金・補助金

創業促進補助金

創業促進補助金とは、人件費や設備費、店舗などの借入費、創業費や販路開拓費用などを全体の3分の2まで補助してくれる制度のことです。最低額は100万円で上限額は200万円です。

新たな需要・雇用の創出などを目的とした補助金ですので、採択率は低く年間約5%程度となっています。

小規模事業者持続化補助金

補助上限額が50万円の補助金ですが、経営計画書、補助事業計画書を策定、提出し承認される必要があります。採択された場合、事前に提出した計画書に添った助言を受けつつ事業を進めていくことになります。

代表者が60歳以上の場合は、後継者候補が中心となって取り組む事業を支援してくれる制度です。

ものづくり補助金

中小企業・小規模事業者に対して試作品の開発や設備投資などを支援する補助金です。補助の対象になるための条件が明確に規定されています。

公募に際しては公募説明会が実施されますので、要件を確認するようにしましょう。事業内容がかなり限定されますので、どなたでも応募できるものではありません。

雇用調整助成金

経営状況が悪化し事業の縮小を行わなければならない事業者が雇用を維持するための助成金です。雇用保険の適用事業主である必要があるなど、要件は非常にはっきりと定められています。

前年に対する売り上げの低下率が要件に含まれるなど、創業時に申請できるものではありませんので注意が必要です。

新規開業賃料補助制度

新しく事業を始めるときに負担になる事務所の賃料を補助してくれる制度です。国ではなく、地方自治体が実施している制度ですので開業しようとする土地により制度が変わります。創業時期の指定がある場合もありますので、開業前にしっかりと調べておくといいでしょう。

なお、常時募集しているというわけでもありませんのでこまめにインターネットなどで情報収集しておくようにしましょう。

キャリアアップ助成金

非正規雇用労働者の地位向上などを促進するための助成金制度です。ある程度大規模な企業に対する助成金であり、創業時に申請するタイプのものではありません。

非正規雇用労働者と呼ばれている、短時間労働者や派遣労働者の企業内でのキャリアをアップするために8つのコースを実施した事業者に対しての助成金です。

助成金・補助金を受けるときの注意点

提出書類の準備に時間がかかる

提出すべき書類の内容として帳簿、預金通帳や税金関係の領収書などを用意する必要があります。事業計画書を細かく書き込んだり、整合性を持たせたりとやらなければならない細かい作業はたくさんあります。提出書類をすべて自分で準備する自信のある人はいいですが、通常の業務を行いながら助成金・補助金申請の準備をする時間を取れない人は、社労士などの専門家に頼んだ方がいいでしょう。

応募が殺到する助成金・補助金を受けることは難しい

特に補助金に関しては人気が高いものでは倍率が過去、5~10倍までになっていた時期があります。要件を満たしていたとしても予算額が決まっているので、倍率も高くなる傾向にあります。

その反面助成金は、要件を満たしていれば受給できる確率が高いです。予算額が決まっていないというのも理由の一つです。

複数受給ができないケース

助成金・補助金は類似の要件のものがあり、複数の助成金・補助金の申し込みが可能な場合があります。複数の重複して受給が可能なものや、条件付きで重複受給が可能なものもありますが、おおむね重複受給は禁じられています。

厚生労働省管轄の雇用関係の助成金などは、すべてではありませんが重複受給が禁じられています。重複受給の制限に関しては一般的な法則があるわけではなく、ひとつひとつ制限事項が異なりますので、申し込みの際は事前に十分に調べておきましょう。

自己資金はある程度必要

助成金・補助金というのは文字通りあくまでも助成・補助であって事業に必要な資金全体をカバーするような性質のものではありません。使い方も限定されていますので、ある程度の自己資金を確保しておくことは前提となります。

また融資のように事業がスタートする前に入金されるものではありません。助成金・補助金が入金される前に資金ショートを起こしてしまっては元も子もありませんから、しっかりとして資金計画を立てておきましょう。

入金は原則後払い

助成金・補助金というのは原則的に後払いです。比較的資金の使い道が自由な融資と違い、厳格に使い道が定められていますから、確かに要件に該当する用途にお金を使ったということが確認できてはじめて入金されるものです。
当然自己資金が「先出し」の形になりますので、自己資金の確保をしっかりとする必要があります。

まとめ

中小規模の企業が事業を進めていく上で、助成金や補助金というのは資金調達の上で大変にありがたいものであり、ぜひ活用したいものです。助成金・補助金は大きく宣伝するものではなく、また制度そのものも変更、新設、廃止などが大変に多いものです。例えば融資であれば、民間企業である銀行が窓口ですので取引銀行の担当者が提案を持ってきてくれることもあります。

しかし助成金・補助金では、こまめに自分自身でどんな助成金・補助金があるのかを調べておかないと誰かが教えてくれるわけではありませんから見逃してしまう可能性が非常に高いともいえます。創業時期の指定があったり、創業後では申請できないものがあったりもしますので設立準備段階から常にアンテナを張り巡らせておくといいでしょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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