年末調整をすれば確定申告の必要はない、なんてことはない

確定申告というと自営業の人などが行うものと考えている人もいますが、年末調整を行った人でも確定申告の必要な場合があります。確定申告を行うことで対象となる控除を受けることができ、税金を抑えることもできますから、しっかり理解することが大切です。

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確定申告と年末調整の違い

自分で申告や納税をする確定申告

確定申告は自分で申告、納税を行うことになります。会社に勤めている場合には、会社で年末調整を行い申告を行うことになります。確定申告の場合には、個人事業を行っている人であったり、収入が2社以上からあった場合、土地を売却したなどの、給与以外の収入があった場合などに必要となります。

申告に必要となる書類をまとめ申告書を作成して、申告したのちに納税を行うことになります。納税に関してはそれぞれのケースで還付金が発生する場合もありますから、しっかり計算することが大切です。

申告に必要となる書類はすべて自分で用意する必要がありますから、収入のわかるもの、支出のわかるもの、また、源泉徴収をされている場合には、その額がわかるものを揃えておくことが必要です。

確定申告は3月に行いますから、それまでにきちんと書類を準備しておきましょう。

会社が納税を代行する年末調整

年末調整は、年末に会社が社員の分をまとめて行う納税方法となります。会社の方ですべて行ってくれますから、通常は特に個人で何かを行うという必要はありませんが、減税対象となるようなことがあればその旨を伝えて必要な書類を会社の方に提出したうえで処理してもらうことになります。

年末調整は会社、つまり雇用主が行いますが、毎月の給与明細を確認すると所得税として天引きされている分があります。これを年末に正確に計算して確定するのが年末調整となります。毎月の給与から天引きされている所得税は、扶養控除などが入っていませんから、年末調整の際に控除することができる分を行い所得税が決まります。

年末調整と確定申告が両方必要な場合

年末調整と確定申告どちらかを行えばよいのかというと、実際にはそうでもありません。年末調整は雇用主が行うことになりますから、従業員の分は必ず年末調整で申告を行うことになります。中には控除するべきものがあったにもかかわらず、年末調整で忘れたということもあります。こういった場合には、確定申告で正確な所得税額を算出することになります。

また、2社以上から給与をもらっている場合には、それぞれで年末調整を行った分を合わせて確定申告を行うことになります。他にも兼業農家といった場合には、給与所得の他にも農業所得を申告する必要があります。そのため、年末調整を行った後に、源泉徴収票を元に農業所得を合わせて確定申告を行うことになります。

つまり、サラリーマンであっても年末調整で控除するべきものを忘れていた場合には、確定申告を行って還付金をもらうことができる可能性があります。

年末調整で手続きできない控除

年間医療費の医療費控除

年間の医療費も控除対象となってきます。しかし、医療費控除はあくまでも申告を行わないと控除してもらうことができないものであり、年末調整では申告することができません。知らずにいるとそのまま控除することなく済ませてしまっていることもありますから、きちんと理解しておくことが必要です。

医療費控除は対象年の1月1日から12月31日までに支払いを行った分となります。実際の申請では、支払った医療費から10万円を差し引いた分が控除の対象となります。だたし、高額医療費や出産一時金などをもらっていれば、それをさらに差し引くことになります。

医療費の対象となるのは、治療費や入院費などの他にも薬代などとなり、生計を一つにしている家族や親族が使用した分も対象となってきますから、領収書などはまとめて保管しておくことが必要です。

初年度の住宅ローン控除

住宅ローンも控除の対象となってきます。対象となるのは、住宅ローンを利用して住宅を取得した場合となり、新築、または増改築が対象となってきます。リフォームということでも100万以上の住宅ローンを組んだ場合に適用されます。住宅を取得した初年度から最大で10年間の控除を行うことができます。

初年度は、住宅を取得した年となりますが、実際に引っ越し居住していることが必要となりますから、住宅を建ててから年をまたいでの居住となるような場合には注意が必要です。

また、控除額に関しては住宅ローンの残高にもよりますし、所得税の控除には上限がありますから、それを超えての控除は行うことができません。扶養控除など必要な控除を行って、まだ控除額に余裕がある場合に申請することができます。

住宅ローン控除に関しては、毎年改正が行われますから、住宅取得を検討しているような場合には検討しておくとよいでしょう。住宅を取得したが住宅ローン控除のことを知らずに初年度を過ごしてしまったという場合でも過去5年遡って申請することができますから、まずは税務署などに相談してみましょう。

災害や盗難による雑損控除

あまり知られていませんが、災害や盗難による雑損も控除の対象となります。災害での控除に関してはなんとなくあるような気がするという人も多いでしょうが、盗難も対象となりますから覚えておいて損はないでしょう。

雑損控除は災害などの予期できない被害にあった際に対象となる控除です。ここでいう災害は、盗難や横領などで資産が被害にあった場合に申告を行うことができ、被害が大きければそれだけ控除額も多くなってきます。基本的に予期できない被害にあった場合に対象となりますが、詐欺被害に関しては対象となりませんので間違えないようにしましょう。

ふるさと納税などの寄付金控除

ふるさと納税という言葉も定着してきて、実際に行っている人も増えてきています。ふるさと納税は地方自治体に寄付することで所得から寄付金額を差し引くことができます。ふるさと納税だけでなく、寄付金に関しては、申告の際に寄付金控除を受けることができるものがあります。

国や地方自治体、地方公共団体へ寄付を行った場合が対象となってきます。他にも政治活動関連への寄付や認定NPO団体への寄付なども一部が対象となります。

寄付金控除を行う場合には、所得控除か、税額控除を選択するできます。所得控除の場合には、1年間の収入から寄付金額を差し引いた分に税額をかける方法と、算出された税額から差し引く方法になります。

どちらを選択するのかによって計算計算方法はちがったものとなります。どちらを選択するのかは、それぞれで違ってきますから実際にシュミレーションしてみるとわかりやすいでしょう。

仕事の支出が多い場合の特定支出控除

特定支出控除は、簡単に説明すると自営業の人の場合の必要経費となります。自営業の場合には、仕事で必要となるものを購入した際に必要経費として所得から控除することができます。

サラリーマンの場合には、1年間の使用した特定の支出が給与所得税額の半分を超えるような場合には、半分を超えた分を控除分として申請することができる可能性があります。

特定の支出とは、仕事に必要となる図書や衣類の費用、通勤のための費用、得意先への接待の費用などとなってきます。サラリーマンであれば特定支出控除を理解していれば、申告に必要となる領収書などを保管しておくことができます。後で知って損したということのないように理解しておくことが必要です。

 

年末調整後確定申告の義務があるのは?

収入が2000万円を越える人

収入が給与所得の場合には、基本的には、年末調整を行うことになります。ただし、収入が2000万円をこえるひとの場合には、年末調整の対象とはならず確定申告の対象となります。

副業により2箇所から給与を受けている人

給与を2箇所以上から受けている場合には、年末調整だけでなく確定申告が必要となります。年末調整は事業者が行いますから、2箇所以上からの給与所得があった場合には、年末調整も2箇所で行うことになります。

確定申告では、2箇所からもらった源泉徴収票を使って確定申告を行うことになります。副業の収入が少ない場合であっても申告が必要です。源泉徴収票は、本人に渡すだけでなく、それぞれの市町村にも送られますから、きちんと申告を行わないと必要以上に所得税を支払うことになる可能性もありますし、その逆の場合もあります。

少ないといっても収入は収入ですからしっかり申告するようにしましょう。

確定申告により還付金が考えられるケース

年度の途中で退職し転職していない

確定申告は正確な所得税を算出するために重要なものとなります。これは収めるべき税額を確定するだけでなく還付金を確定するためにも必要となってきます。

還付金が出るケースとしては、年度の途中で退職したが、その後就職していない場合などになります。この場合、毎月天引きしている所得税には扶養などの控除が算定されない状態で天引きを行うことになります。年末に扶養などの控除を確定して年末調整することで正しい所得税を確定することになります。

そのため、一般的には、年末調整までに天引きしている所得税は多めということになります。退職を行った場合には、全く控除などを考えずに算出した所得税を退職まで収めたということになりますし、退職してその後就職していない場合には収入も予定よりも少ないことになります。

実際の収入と控除を確定することで還付金が出る可能性が大きくなりますから、確定申告をきちんと行うことが必要です。忘れていたという場合でも、退職した翌年以降5年以内であれば申告を行うことが出来ますから、思い当たる人は確認するようにしましょう。

 

退職所得の受給に関する申告書を提出していない

退職所得も立派な所得ですから申告の必要があります。退職所得は勤続年数なども計算の中にはいってくるため自分で計算を行うことはとても面倒なことになります。そのため事前に計算を行い税金分を差し引いた分を支給してもらう方法があります。

そのために必要となるのが、退職所得受給に関する申告書となります。この申告書は国税局のホームページや市町村役場に置いてあります。まずは、それをもらってきて現住所、氏名、マイナンバー、元旦時点での住所、退職金の支払い日、退職の扱い、勤続期間を記入します。そのうえで、会社に提出すれば後は会社の方で手続きを行うことになります。会社への提出は退職金が支払われる前ということになりますが、事務方の処理のことも考えると早めの提出がよいでしょう。

仮にこの申告を行わないと退職金にも20%の税率がかかることになります。しかし、確定申告を行えば優遇された税率が適用となります。仮に退職した際に申告をしなかった場合には、確定申告を行うことで適切な税額での算出を行うことができますから、必要以上の税金を支払う必要がなくなります。

仕組みを理解して控除制度を利用しよう

所得に関しては申告することが義務づけられていますから、仮に申告を行わないようなことになると追徴税などが発生することも考えられます。しかし、控除に関しては自己申告ということになりますから、申告する側が気を付けていないと必要以上の税金を支払うことにもなります。適切な税額を算出するためには、どのような控除を受けることができるのかを理解しておく必要があります。

サラリーマンの場合には、年末調整があるからと安易に考えがちですが、それだけでは控除できないものもあります。確定申告も頭に入れ、きちんと控除することができるものは控除することで税金を少なく抑えることができる可能性があります。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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