給与計算の方法を知ろう。総支給と手取りの違いを天引きから見るには

給与は毎月なんとなく支給されていますが、その内容、明細について理解しているでしょうか。総支給に対し、実際に振り込まれる金額を手取りといいます。この手取り、同じ給与でも人によって違ってくるのです。その理由について知っていきましょう。

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毎月の給与計算の方法

社員情報の整理

毎月の給与計算を行う際に、必ず行う必要があることが、社員情報の整理です。手当、勤続年数、役職、扶養の人数、年齢など、給与計算の際に考慮に入れなくてはならないものがたくさんあります。給与は、単純に総支給額だけを支払えばいいというものではないのです。

総支給から天引きされるものは非常に多く、そのために必要な計算を毎月行わなくてはいけません。社員数の少ない会社であれば、これらを手計算かエクセルシートなどを利用して行っていることもあります。社員数の多い会社であれば、多くの場合は、何らかのシステムを入れていることが多いでしょう。

基本給と手当を決定する

給与計算を行うためには、まずは基本給と手当てを計算する必要があります。基本給も社員ごとに異なりますので、間違いのないように計算する必要があります。とくに昇給のある月は、注意が必要です。基本給はめったに変わらないため、漫然と支給しがちです。このことから、基本給に変化があったときには、非常に間違いやすい部分でもありますので、注意しましょう。

また、手当は部署や職種によっても異なります。営業手当などは、営業からの移動によっても変わりますし、残業代がつかない職種もあるでしょう。部署移動や部署の再編による変化を見落とさないようにしましょう。

保険料や年金などを計算する

給料計算の際に重要になることが、保険料や年金などの計算です。保険料は健康保険に関しては、標準報酬月額の決定通知などを見ながら金額を確定させる必要があります。このほかにも、細かい決まりがあり、都度確認をしながら知る必要があるでしょう。

年金は、厚生年金であれば、会社と労働者が折半する形で支払いますので、自身の給与から差し引かれるのは、半分の額になります。労働者負担分は給与明細上、厚生年金といった項目で差し引かれるのです。また、公務員であれば長期掛け金などと言った項目で引かれています。

この他に、雇用保険、労災保険、会社が加入している保険や個人年金など、毎月の給与から引かれていくものがいくつかあります。会社の親睦会費など、場合によっては給与から引かれている可能性もあります。

給料から控除額を差し引く

総支給に当たる給与は、おおむね本俸と手当ての合算になります。これから、控除額を差し引いた金額が手取りの収入になるのです。控除額の多くは、本俸以外の手当てや、扶養家族の人数などによっても金額が変わってきます。控除額を計算するときは、扶養家族の人数が変わっていないか、引っ越しなどによって交通費の金額に変化がないかなど、その都度確認をしましょう。

雇用保険の金額は、おおむね3月、健康保険料は6月から変わります。これ以外にも、突然変更があることもありますので、毎月確認するようにする意識が大切です。給与を受け取る側からしても、扶養の人数などに変化があったのに、控除額が変わっていないなどのミスに気付けるようにしましょう。給与は人間が計算しているものですので、ヒューマンエラーは必ず起こりうるものと認識しておきましょう。

給料の手取り分計算方法

総支給額を確認する

給与の手取り計算をするためには、まずは自分の総支給額を知ることから始める必要があります。基本給、残業手当、その他の手当などが、いくらになるかを計算してみましょう。とくに残業代は通常の時間外と休日出勤などによって金額が異なることが多く、計算がやや複雑になります。

手当は、扶養手当、住居手当、営業手当、みなし残業手当など、多岐にわたりますので、自分がどの手当をもらえるか会社の規則などで確認しながら、総支給額の計算を行いましょう。

給料から天引きされるものは多い

給料から天引きされるものの計算を行う際は、各項目を細かくチェックしていく必要があります。基本的には、給与明細に記されている項目に沿って、控除金額を計算していけばOKです。保険、年金、税金といった項目を計算する際には、各省庁のホームページを参照すると、計算の仕方がわかるようになります。そのほかにも、ネット上に簡単に計算できるツールなどもたくさん用意されているので、利用してみるとよいでしょう。その際は、率の改正時期などには注意して、最新のものになっているかは、必ずチェックするようにします。

住民税は、前年の収入にかかる金額を翌年に支払うことになります。事前に金額の通知が来ることになりますので、通知を見て金額を確認しましょう。所得税の金額は、毎月の給与所得によって変わってきます。こちらも該当する課税対象額を計算し、算出してみましょう。一度自分で計算式をエクセルなどで作ってしまうと、毎月の計算が楽にできます。

総支給額から天引きされた金額を引いたもの

給与明細に書かれている振込額は、おおむね総支給から天引きされた金額を引いた手取り額と一致します。だいたいが額面の75〜85%程度です。手取り額がこの範囲に収まっていない場合は、非常に高収入であり、累進課税で所得税が多くひかれている場合や、財形貯蓄などを行っていて、その分、別の口座に振り込まれている場合などがあります。

給与明細をもらったら、総支給と天引きされている金額を一度よく確認するようにするとよいでしょう。とくに年末調整の時期は、多くの場合税金が戻ってきているので、いつもよりも控除金額は少なくなるはずです。保険料や住宅ローンの控除が、きちんと反映されているかのチェックも欠かさず行いましょう。

月給は手取りの1.25倍

月給は総支給で考えると、おおむね手取りの1.25倍になります。総支給に対し、天引きされるものはかなり多く、とくに保険料は負担になっています。就職して初年度は、住民税の負担がないため天引きされるものの金額は少なく感じますが、翌年からは住民税の分、天引き額は多くなることになります。天引き額でいうと、多くの場合は初年度が一番少なくなるでしょう。

逆に、退職をして無職になった翌年は、前年の住民税の支払いが負担になることが多いようです。住民税は前年の収入にかかる金額を、後払いで払う方式になっているので、収入がなくても払わなくてはいけません。また、自己破産しても支払いが免除されないという特徴もあります。

住民税や所得税の負担を減らすために、「ふるさと納税」を行うことが人気です。「ふるさと納税」は自治体に寄付を行い、場合によっては返礼品をもらえる制度で、やり方によっては税負担を減らすことが出来る仕組みになっています。このことから、非常に人気になっており、雑誌などでも特集が組まれることもあるくらいです。

賞与の手取り額の計算方法

賞与の手取り額の計算についても、基本的な考え方は同じです。手取り額はおおむね額面の75〜85%程度となっています。賞与に関しては、総支給の計算方法が会社によって違ってくる部分が大きいので、その点には注意が必要です。

賞与は多くの会社で、何ヶ月分か直前に定められます。そして、成績に応じて金額に差が出る仕組みになっているところが多いようです。また、賞与は賞与支給の数ヶ月前にさかのぼって成績などを評価することから、その時点で在席していない人の分は、減額されることが多いのです。

逆に、賞与支給時に退職していても、その前月などまで在籍していれば、一部賞与が支給されることもあります。退職を考える場合は会社の規則などを確認して、損をしないようにしましょう。

自分の給料を計算してきちんと管理しよう

自分の給料ですので、まずは自分で計算できるようになりましょう。そして、天引き額の内容を把握し、きちんと管理できるようになりましょう。毎月の給与明細を自分でチェックできるようになれば、給与担当者のヒューマンエラーにいち早く気づくことが出来ます。

給与に間違いがあった場合、その間違いを追求できる期間はおおむね2年間です。この期間を過ぎると、給与額が少なく支給されている場合であっても、請求する権利を失ってしまいます。毎月きちんとチェックすることで、早い段階で修正できますので、面倒に感じても毎月自分でも計算し、管理するようにしましょう。自分の給料を自分で管理することが、社会人としての第一歩です。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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