雇用保険の被保険者は、条件を満たした労働者のすべてとなります。

雇用保険への加入は、パートやアルバイトといった区分での条件ではなく雇用契約による労働時間などによって決まってきます。条件を満たしている場合には加入が義務となります。被保険者になると被保険者証が交付されますから大切に保管するようにしましょう。

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雇用保険の被保険者となるもの

雇用される労働者

雇用保険は誰でも加入することができる保険ではありません。公的保険となりますから、必要とする人のみが加入することができる保険とも言えます。雇用保険に加入するためには、まず事業所が雇用保険適用事業所にでなければなりません。いくら個人で失業した時に備えて雇用保険に加入したいと考えても、その事業所が適用事業所に加入していないと雇用保険に加入することはできません。

雇用保険の対象となるのは、雇用保険の適用事業所になっている事業所に雇用される労働者です。適用事業所となっている事業所において、一部の労働者のみを雇用保険に加入させ、一部は加入させないといったことはできません。所定労働時間などの条件をクリアしている適用事業所の労働者は、全て加入することが義務となります。

代表者以外の会社役員

雇用保険は、労働者が対象の保険ですから、労働者以外は加入することができません。事業所が適用事業所となっていても、基本的にはその事業所の代表者や役員は加入できません。しかし、代表者以外の役員のうち、一般の労働者と同じように働いており労働者としての意味が強い場合には、雇用保険への加入が認められます。

ただし、役員が雇用保険に加入する際には、審査が必要となり、次のものを提出することになります。

☑ 1.兼務役員雇用実態証明書

☑ 2.兼務役員に就任したときの議事録

☑ 3.出勤簿及び賃金台帳(過去3ヶ月分)

☑ 4.取締役としての登記簿謄本

☑ 5.労働者名簿

☑ 6.就業規則

これらの書類を参考に、一般の労働者と同じように就業していることを確認することができれば、雇用保険への加入が認められます。

雇用関係にある同居の親族

雇用保険において、雇用関係にある同居の親族の加入は、いくつかの条件をクリアしている必要があります。まず、親族でも事業主の配偶者で生計を一にしている場合は、雇用関係にあっても雇用保険に加入することができません。これは事業主と生計を一にしていることで、仮に仕事をしなくなっても失業したという判断はできないためです。

では、その他の親族に関してですが、次の条件をクリアしていることが必要となります。

☑ 1.業務を行う際に事業主の指揮命令に従っていることが明らかである

☑ 2.就業の実態が該当事業所における他の労働者と同様であり、賃金もこれに応じて支払われている

具体的には、始業及び就業の時刻、休憩時間、休日、休暇などが他の労働者と同様であること。賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切及び支払の時期などについて就業規則、その他これに準ずるものに定めるところにより、管理が他の労働者と同様であるということです。

☑ 3.事業主と利益を一にする地位にないこと

同居の親族の場合には、生計を一にしていることがほとんどです。判断の難しいところですが、多くの場合、同居の親族であっても配偶者以外は、上記の条件をクリアしていて、本人が雇用保険への加入を希望する場合には、加入することが認められます。

実際に加入するためには、雇用保険の資格取得届、同居の親族の雇用実態証明書、とその他の添付書類を提出して審査してもらうことになります。その他の書類に関しては、雇用実態証明書に記載されていますが、記載されている書類全てを添付する必要はありませんから、事前にハローワークで必要なものを確認しておくとよいでしょう。

65歳以上の高齢者

65歳以上の雇用保険への加入条件は、以前では65歳以前から加入しており、そのまま65歳になった場合にはそれ以降も引き続き加入していることができました。しかし、平成29年1月1日に労働保険法の改正が行われてからは65歳を超えていても週の所定労働時間が20時間を超える場合、雇用保険へ加入することができるようになりました。これまで、65歳以上の高齢者は、高年齢継続被保険者という区分での扱いとなっていました。改正が行われてからは、「高年齢被保険者」となり、65歳以前から加入している場合は、そのまま継続することができます。

65歳以降から新たに加入する場合は、高年齢被保険者という区分で加入することになります。これは週の所定労働時間が20時間以内であったのが20時間以上になった場合にも加入の手続が必要となります。改正前まで、受けることができなかった給付金を受けることが出来るようになっています。

ただし、高齢被保険者になってから退職したときに受給する失業保険は、高齢被保険者の場合には、一時金として受け取ることになります。

雇用保険の被保険者の考え方

週20時間以上の所定労働時間

雇用保険では、加入の条件として週の所定労働時間が20時間以上あることが決められています。週の所定労働時間が20時間以上であれば雇用保険の被保険者となることができます。この所定労働時間は、実際に労働した時間ということではありません。仮に、実際の労働時間が20時間を切った週があっても、加入の条件を満たすことになります。

また、逆に実際に働いている時間は週に20時間を超えていても、事業所との契約で週の勤務時間が20時間以内となっているような場合は、加入の条件を満たしていないことになるので、加入できません。ただし、週20時間を超えるような週が続くような状態であれば、事業所の相談の上で契約を変更できれば雇用保険に加入することができます。

20時間以上の労働時間の他にも雇用保険の加入には、31日以上の雇用見込があることが必要となります。

 

ハローワークへ雇用の届出された労働者

ハローワークに雇用の届出をされた労働者は、雇用保険の被保険者になります。ハローワークへの雇用の届出は、雇用保険の対象外の労働者に対しては行われません。

ただし、雇用保険の対象とはならない労働者であっても、労災保険への加入は行うことになります。雇用保険と労災保険は別なので、それぞれの条件に合わせて雇用保険や労災保険の加入が行われます。

ハローワークに雇用の届け出を行った労働者でも、被保険者の対象とならない場合は、雇用保険に加入することができませんから、労災保険のみの加入となります。雇用保険は、労働者のすべてが対象になるのではなく、条件をクリアした雇用契約となっている労働者のみ加入できます。

本人が希望にかかわらず被保険者となる

雇用保険への加入は、事業所が雇用保険の適用事業所となっている場合には、加入の条件を満たしている労働者はすべて加入することになります。民間の保険のように加入するかを選択することが出来るものではなく、加入することが義務ですから、加入したくないから加入しないといったことはできません。適用事業所は、雇用保険の対象となる労働者を雇用している事業所には、やはり加入の義務がありますから多くの事業所で雇用保険に加入することになります。

雇用保険への加入は、失業などした際に労働者の生活の保護を行うためのものであり、助成金などで就職活動をサポートするためにも必要となるものです。加入することで保険料が給与から引かれますが、この保険料も事業主と労働者の両方で負担していますから、保険料としては安いものとなっています。

被保険者とならない者がいる

雇用保険では、労働者のすべてが被保険者となるのではなく、加入の条件を満たしている労働者のみが加入することができます。つまり労働者の中でも被保険者とならない者もいるということ。

雇用保険に加入できる条件は、次の通りです。

☑ 1. 1週間の所定労働時間が20時間以上あること

☑ 2. 31日間継続して雇用することが見込まれること

この条件を満たしている場合に、雇用保険への加入の手続を行い被保険者となることができます。また、役員や家族従業員といった場合には、基本的には雇用保険への加入ができません。しかし、事業所の一般の労働者と同じ労働条件で働いている場合には雇用保険への加入が認められます。

雇用保険では、正社員、パート、アルバイトといった区分で加入を分けるわけではないので注意しましょう。アルバイトであっても条件を満たしていれば雇用保険に加入することができます。

雇用保険 被保険者証の交付

加入した際にハローワークから交付

労働者が雇用保険に加入すると雇用保険被保険者証が交付されます。ハローワークで雇用保険の被保険者の資格取得の手続をとると交付される証書です。雇用保険の手続きは、労働者が直接行うのではなく、事業所が行います。

被保険者証には、個人に振り分けられた被保険者番号が記載されています。これは、その労働者の雇用保険の加入状態を把握するための番号なので、雇用される事業所が変わっても、番号は変わりません。退職の際に、被保険者証が労働者に渡されますが、それを新しい事業所に提出することで、スムーズに雇用保険の手続きを行えます。

多くは退職時まで会社が保管

雇用保険の被保険者証は、就職して雇用保険の資格取得届の手続きをとることでハローワークより発行されます。被保険者証が労働者に渡されることは少なく、そのまま事業所で保管することが多いです。雇用保険の手続きは労働者ではなく、事業所が行うため、必要な時にすぐ手元にある方が便利、という点から事業所で管理していることが多いようです。

事業所で被保険者証を預かっている場合でも、退職時には労働者の手元に渡されます。退職後、新しい事業所で雇用保険の手続きを行う際や、失業保険の手続きを行う際にも必要になるものです。

 

雇用保険が適用されている証明になる

雇用保険の被保険者証は、労働者に雇用保険が適用されている証明となりますから、とても大切なものです。事業所で被保険者証を預かっている場合、労働者は、自分が雇用保険に加入しているのか判断ができないこともあります。基本的に、雇用保険に加入していれば、雇用保険料が給与から天引きされるので、それで判断することもできます。また、ハローワークに問い合わせを行えば自分の雇用保険がどのようになっているのかを確認することもできます。

再交付の申請も可能

雇用保険の被保険者証は、雇用保険の証明であり、失業保険などの受給の申請を行う際にも必要となってくる大切なものです。仮に紛失してしまっても、ハローワークで再交付をしてもらえます。被保険者証がないと失業保険や助成金の申請を行うことが出来ない場合もありますから、気が付いたら早めに再交付の申請を行うようにしましょう。

雇用保険の加入により被保険者となり被保険者証が交付される紛失の際は再交付も可能

雇用保険は、一定の条件を満たしている労働者であれば加入する必要のあるものです。雇用保険に加入すると雇用保険の被保険者となり、被保険者証が交付されることになります。この被保険者証は、失業保険の申請や助成金の申請などで必要となってきますから、大切に保険しておく必要があります。仮に紛失などしてしまった場合には、ハローワークで再交付の申請を行えば再交付してもらうことができます。

再交付をしてもらうことはできますが、基本的には、大切に保険する必要がありますから、大切にしましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
顧問料は相場の半分以下と業界最安値だが、それは自社開発のエクセライク会計により、
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