雇用保険による失業給付のもらい方。制度を理解して正しく受給しよう

会社をさまざまな理由で退職した人や退職予定のある人は知っておきたい基本手当の失業給付。雇用保険に加入していた人が退職した後、就職活動をしている間、次の仕事が見つかるまでの安定した生活を支援するものです。正しい知識を身につけ受給しましょう。

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雇用保険失業給付とは

早く再就職できるよう失業中の生活を支援する制度

失業した際に次の再就職までの生活費を補償してくれる制度です。誰でも失業保険を受け取れるわけではありません。

☑本人に就職する意思と能力がある
☑積極的に求職活動を行っている
☑離職日以前の2年間に被保険者期間が12ヶ月以上ある

これらの一定条件を満たしている必要があります。働きたいから転職活動をしているのになかなか就職が決まらない人にだけ生活を支援する制度で、就職活動をするうえで大切な資金になります。基本手当が受け取れるのは、原則として離職日の翌日から1年間です。この期間を過ぎると基本手当を受け取ることができません。すぐに働く気がない、働く気はあるけれど病気などで働ける状態ではない人は、受給を先延ばしにすることができます。

雇用保険に入る事によって失業給付の受け取りができる

働いている間に雇用保険料として、給料から0.3~0.7%天引きされます。支払っていた保険料はきちんと返金してもらえます。失業保険は今まで雇用保険料を払っていた人だけが失業給付というかたちで受け取ることができます。雇用保険に入っていない人がハローワークに行っても、お金がもらえることはありません。

正社員だけでなく、契約社員、アルバイト、パートも雇用保険に入ることで受け取ることができます。週20時間以上の勤務が31日以上続く場合は、全雇用保険に加入しなければなりません。雇用保険料は、従業員と会社側の双方が負担するものです。

雇用保険は次の職が見つかるまでの援助金

失業した際に就職活動をしていて、新しい職が見つかった時点で失業給付金はストップします。しかし、一定の条件を満たしていれば「就業促進手当」という別の支給を受けることができます。この就業促進手当には「再就職手当」「就業促進定着手当」「就業手当」「常用就職支度手当」があり、雇用形態によって受給できる種類が違います。失業給付金はストップすることは必ず頭に入れておく必要があります。

仕事が見つかるまでの間のアルバイトは要注意

求職の申し込みから待機期間中はアルバイトはしてはいけません。待機中の期間は失業している事実を確認する期間です。この期間にアルバイトをしてしまうと、失業していないとみなされ、基本手当の支給が先延ばしになってしまいます。

給付期間中のアルバイトは可能ですが申告する必要があります。正しく申告せずに、不正受給をした場合は、今後の支給が止められてしまい、3倍返しの返還義務が生じます。場合によれば、詐欺として立件される時もあるのでくれぐれも偽りの申告はしないようにしましょう。

給付期間中のアルバイトは、週20時間未満としその範囲で働くこと、31日以上の雇用が見込まれる者であることの二つの条件を満たす必要があります。

手続きからの流れとは

離職証明書をハローワークへ提出する

ハローワークへ行き、求職の申しこみをおこなった後、離職票を提出します。

必要な持ち物

☑雇用保険被保険者証
☑雇用保険被保険者離職票
☑住所および年齢を確認できる官公署発行書類(住民票・運転免許証・国民健康保険証等)
☑写真
☑印鑑
☑本人名義の普通預金通帳

受給者資格の決定

ハローワークに必要書類を提出すると担当者との面接があり、離職理由について判定し、受給資格決定をおこないます。面接をすることで次に就職する意欲がきちんとあるか、すぐに転職ばかり繰り返すようなことはしていないかなどさまざまな視点で判断され、無事審査に通り、受給資格が決定したら雇用保険受給者初回説明会についての案内があります。

雇用保険受給者初回説明会に参加する

指定の日時に開催される受給説明会に必ず参加しましょう。雇用保険受給資格のしおり、印鑑、筆記用具を試持参することをお忘れなく。受給説明会では、雇用保険の受給について重要な事項の説明が行われます。ここで雇用保険受給資格証と失業認定申告書が渡され、第一回目の「失業認定日」が知らされます。

失業の認定

4週間に一度、失業の認定を受けるため、指定された日に管轄のハローワークに行き、期間中にどのくらいの求職活動をしたか、どのくらい働きたいかを伝えます。何もせずに生活しているだけでは失業しているとはいえません。失業とは「就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業につけず、積極的に求職活動をしている状態にある」ことをいうため、職を探している実態を報告する必要があります。

指定の金融講座に振り込まれる

失業の認定を行った日から約1週間で指定した金融機関の口座に基本手当が振り込まれます。以後、再就職が決まるまでは、所定給付日数(基本手当が支給される最高日数)を限度として、「失業の認定」「受給」を繰り返しながら仕事を探していくことになります。

不正受給の場合は金額の返還を要求される

不正受給をすると必ずバレてしまいます。働いている所での加入保険から税金がひかれるためにバレたり、口伝えや目撃情報などが伝わることもあります。就職活動中に働いてはいけない範囲の条件を知識がないだけで気が付かずにいた場合でものちに必ず受け取った金額を返還しなくてはなりません。失業保険というのはあくまでも生活の安定を支援するものであり就職が決まった場合はその時点で受け取ることができないものということを頭に入れておくとよいでしょう。

基本手当ての所定日数

退職の理由によって日数が変わる

受給資格にかかわる離職日における年齢、解雇保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。雇用保険の加入期間で所定給付日数が決まり、加入が1年未満の場合は失業保険を受け取ることができません。ハローワークに離職理由を伝え、確実な日数を確認するようにしましょう。

特定受給資格者の範囲

会社側の原因で離職した者のことを特定受給資格者と呼びます。

特定受給資格者に該当する条件の例

1.倒産

☑倒産(民事再生、会社更生、破産等の各倒産手続きの申し立てまたは手形取引の停止)にともない離職した場合
☑事業所において大量雇変動(1ヶ月以内に30人以上の離職予定)の届け出がされたために離職した人および当該事業主に雇用される1/3の被保険者が離職したため離職した場合

事業所において、30人以上の離職者が出ることが予定されている場合は、再就職援助計画の作成の義務があり、再就職援助計画の申請をした場合も当該基準に該当します。また、事業所で30人以上の離職者がないため、再就職援助計画の作成義務がない場合でも、事業所が事業規模の縮小などにより離職を余儀なくされるものに関して、再就職援助計画を作成・提出し、公共職業安定所長の認定を受けた場合、大量雇用変動の届け出がされたこととなるため、当該基準に該当します。

☑事業所の廃止(事業の活動停止が出て再開する見込みがない場合を含む)に伴い離職した場合
☑事業所が移転することになり通勤することが難しくなった場合

2.解雇

☑解雇(自己の責任により重大な理由による解雇を除く)により離職した場合
☑労働契約が終結した後に明示された労働条件が事実と著しく異なることにより離職した場合
☑賃金が、当該労働者に支払われてた賃金に比べて85%未満に低下したために離職した場合
☑賃金(退職手当を除く)の額の1/3を超える金額が期限までに支払われなかったことにより離職した場合
☑事業所において使用者の責任に帰すべく理由により行われた休業期間が3ヶ月以上になったことにより離職した場合
☑事業所の法令に対し、行った業務が違反した場合により離職した場合
☑事業主から直接または間接的に退職するように言われたことにより退職した場合
☑上司、同僚からの故意の嫌がらせを受けたことにより離職した場合、事業主がセクシャラハラスメントの事実を把握していながら必要な措置を講じなかったことにより離職した場合など
☑期間の定めのある労働契約をしていた場合に更新により3年以上引き続き雇用されることに至った場合において当該労働契約が更新されなかったことにより退職した場合
☑事業主が労働者の職種転換などに対して、当該労働者の職業生活を続けるために必要な配慮をおこなっていないために離職した場合
☑事業主が法令に違反し、妊娠中または出産後の労働者、子の養育または家族の介護を行う労働者を就業させ、これらの者を不当に制限した、不利益な取り扱いをしたため離職した場合
☑離職の直前6ヶ月間のうちに、連続する3ヶ月で45時間、1ヶ月で100時間、連続する2ヶ月以上の期間の時間外労働を平均で1ヶ月80時間を超える時間外労働がおこなわれたために離職した場合。事業主が危険、健康障害の恐れがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、健康障害を防止する措置を講じなかったために離職した場合

などがあります。

特定理由離職者の範囲

1.期間が決まっている労働契約の期間が満了し、かつ当該労働契約の更新がないことにより離職した者(該当更新をしたにも関わらず合意を得られなかった場合に限る)

2.自己都合により離職した場合
☑心身の障害、体力不足、負傷、疾病、視力の減退、視覚の減退、聴力の減退により離職した場合
☑妊娠、出産、育児などにより離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間の延長措置を受けた場合
☑父や母の死亡、負傷、疾病などにより父や母を扶養するために離職しなければならなくなった場合、また、常時本人の看護を必要とする親族の負傷、疾病などのために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変して離職した場合
☑扶養すべき親族や配偶者と別居生活を続けることが困難になったことにより離職した場合
☑結婚し住所が変わった、育児に伴い保育所や親族への保育の依頼、事業所の通勤困難な場所への転勤、自己の意思に反して住所や住居の移転を余儀なくされた、バス・鉄道やそのほかの運輸機関の廃止や運行時間の変更、事業主の命による出向に伴う別居の回避や転勤、配偶者の事業主の命による出向や配偶者の再就職に伴う別居の回避または転勤、これらの理由により通勤が困難になり離職した場合
☑その他、上記「特定受給資格者のい範囲」の、事業主から直接または間接的に退職するように言われたことにより退職した場合、に該当しない企業整備による人員整備などで希望退職者を募ったことに応じて離職した場合

労働契約において、契約更新条項が「契約の更新をする場合がある」とされているなど、契約の更新について明示しているけれど更新の確約まではない場合は、この基準に該当します。給付制限を行う場合の「正当な理由」にかかる認定基準と同様に判断されます。

基本的な手続きの流れを知って速やかに認定を受けよう

退職が決まったら、出来るだけ早い段階で失業給付の手続きをすることで、安心して就職活動が始められます。失業給付の基本的な手続きの流れを知ることでスムーズに動くことができるでしょう。「あの時、手続きしていればよかった…」と後悔することのないように、できるだけ早いうちに所轄のハローワークに行き、金銭的な支援を受けて安定した生活の第一歩を踏み出しましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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