労働保険への加入は、成立届を出したら概算保険料申請書を提出

労働保険は、まずは保険関係成立届を提出します。その後、概算保険料申請書を提出して概算保険料を納付することになります。労働保険は、年間の支払予定の賃金から概算保険料を算出します。保険料の算出を自分で計算を行うことになりますから、きちんと理解しましょう。

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労働保険の適用事業となった場合

労働保険制度のしくみ

労働保険は、労災保険と雇用保険の2つからできています。労災保険は、仕事中の事故などによりケガなどの保証を行うための保険です。雇用保険の方は、雇用の安定を図るためのものとなっており、従業員が失業した際に失業保険の支給を行うためであったり、雇用に関する助成金などの制度など、となります。

従業員を一人でも雇用した場合には労働保険への加入が義務となっており、さらに法人で従業員が常用であり、労働時間などの条件を満たしている場合には、雇用保険への加入も義務となります。労働保険への加入の手続きは、まず労働保険成立届を労働基準監督署に提出して労働保険成立の手続を行うことになります。

保険関係成立届と概算保険料申告書の手続き

労働保険は、保険関係成立届を提出するのと同時に、概算保険料の申告書を提出することになります。労災保険は、先に概算保険料ということで、おおよその保険料を納付します。年度末に保険料を確定して、先に納めた概算保険料と差引を行うことになります。

そのため、まずは、年間でどのくらいの保険料になりそうなのかを申告します。労働保険の保険料は、支払われた賃金によって決まりますから、年間にどのくらいの賃金を支払う予定であるのかによって概算保険料が決まります。

労働保険関係成立届は、事業所の設置から10日以内に手続きをとることが必要ですが、概算保険料申告書は成立届を提出してから、50日以内に提出することになっています。また概算保険料申告書を後で提出する場合には、労働基準監督署だけでなく、労働局か金融機関でも受付を行ってもらうことができます。

労働保険成立手続きの方法

労働保険関係の提出書類を確認

労働保険の保険料の徴収に関する法律において、保険の適用事業に関する条文があります。雇用保険と労災保険の保険料を一緒に徴収できる、という考え方を一元適用事業といます。

一元適用事業ではないものを、二元適用事業といい、農林水産業・畜産・養蚕業・建設業が当てはまります。二元適用事業は、雇用保険と労災保険の保険料をまとめて支払わない、別々で取り扱っているという特徴があります。二元適用事業では、雇用されている会社と、実際に働いている現場が違ったりすることも多く、一括していると手間がかかる、という点から雇用保険と労災保険を分けています。

労働保険に加入するためには、まず、労働保険の保険関係成立届を労働基準監督署に提出する必要があります。その際、一緒に提出しなければならない書類は以下の通りです。

一元適用事業(二元適用事業に該当しないもの)

☑保険関係成立届
☑概算保険料申告書
☑雇用保険適用事業所設置届(雇用保険の適用事業所となる場合)
☑雇用保険被保険者資格取得届(雇用保険の適用事業所となる場合)

二元適用事業(農林漁業・建築業)

☑保健関係成立届
☑概算保険料申告書
☑保険関係成立届
☑概算保険料申告書
☑雇用保険適用事業所設置届
☑雇用保険被保険者資格取得届

二元適事業所の場合には、保険関係成立届と概算保険料申告書が、労災保険と雇用保険の両方で必要となります。

労働保険の概算保険料申告書をもらう

労働保険への加入の手続である保険関係成立届を提出したら、概算保険料申告書の提出を行うことになります。この手続きは保険関係成立届の提出から50日以内に行う必要があります。概算保険料申告書は、労働保険が先に概算保険料を納めて年度末に保険料を確定するという方法をとっているため、保険関係を成立された段階で概算保険料を申告し、納付することになります。

申告書は、労働基準監督署やハローワークなどにおいてあります。保険関係成立届を提出した時点で概算保険労申告書をもらうことができますが、先にもらって成立届けと一緒に提出することもできますから、都合のよい方法をとるとよいでしょう。

概算保険料申告書の記入方法

概算保険料申告書の記入方法は、まずは、保険関係成立届を提出した際に振り出された労働保険番号を記入欄に記載します。算定期間に関しては、保険関係が成立した日からその年の年度末となる3月31日までとなります。労働者の数に関しては、成立届けと同じ人数を記載します。

保険料を算定するための賃金に関しては、年度中に支払う予定の賃金となります。あくまでも予定となりますから、年度末には改めて実際に支払った賃金で保険料を算出することになります。

ここではあくまでも予定額を記載することになります。対象となるのは、下記の通りとなります。

労災保険

☑常用労働者・パート・アルバイト(雇用保険資格のある人)
☑役員で労働者扱いの人
☑上記以外のすべての労働者

雇用保険

☑常用労働者・パート・アルバイトで雇用保険の資格のある人
☑役員で労働者扱いの人であり、雇用保険の資格のある人
☑免除対象高齢労働者(4月1日現在で満64歳以上の労働者)

となります。これらの対象者の賃金をそれぞれの欄に記載し、その数字をもとに保険料率をかけて保険料を算出します。申告書には納付書もついていますから、申告書と同じように数字を記載して納付書として使用しましょう。他に事業所の所在地、事業所名、代表者名を記載し印鑑を押します。

労働基準監督署へ提出

労働保険の保険関係成立届の提出は、労働基準監督署へ提出することになります。ただし、雇用保険の適用事業所設置届や雇用保険被保険者資格取得届は、公共職業安定所に提出することになります。また、二元事業の場合には、労働基準監督署と公共職業安定所の両方に成立届を提出することになります。

労働保険への加入の手続で雇用保険へも加入する場合には、労働基準監督署と公共職業安定所の両方に書類を提出することになります。この場合、必ず労働基準監督署でまずは、保険関係成立届を提出して保険関係を成立させてから手続きを行うことになります。

労働保険の概算保険料申告書を提出

労働保険の保険関係成立届を提出した後には、概算保険料申告書を提出することになります。概算保険料申告書は労働保険の概算の保険料を出し、保険料として納付するための書類となります。労働保険の適用事業所となった時点からその年の年度末までに支払う予定の賃金から保険料を算出して申告を行い、保険料の納付を行うことになります。

申告書の提出は、保険関係成立届と一緒に提出する場合には、労働基準監督署となり、先に成立届を提出した後に申告書を提出する場合には、労働基準監督署でも、労働局、金融機関でも提出を行うことができます。

電子システムによる手続きのポイント

電子システム申請の流れを確認

労働保険の申請では、電子システムを利用しての提出を行うことができます。労働保険の保険関係成立届も電子システムを利用することができ、労働保険関係の電子システムがe-Govとなります。保険関係成立届は、通常の用紙と電子システムでは様式に違いがありますから注意しましょう。

まずは、インターネットでe-Govについての説明を確認し、労働保険関係成立届をダウンロードします。次に必要事項を入力し、送信することになります。電子システムの利用は、時間の短縮などを考えても有効なものとなりますから、利用してみるとよいでしょう。

電子システム申請でエラー注意

労働保険の申請で電子システムを利用することは紙の無駄を省くといったことや時間の短縮などを考えると有効な手段となります。しかし、電子システムですから、時には、エラーが起きることも十分に考えられます。エラーなどによって申請が遅れてしまうことにないように気を付けましょう。

エラーが出てしまってうまくいかないようなときには、無理に電子システム申請を行うのではなく、通常の申請を行うことを検討するとよいでしょう。

概算保険料の計算は社労士へ相談も

労働保険料の計算は慣れている人であれば問題ないでしょうが、初めて行う人の場合には、わからない部分も多く、実際に出した保険料が適切なものであるのか、心配もつきません。概算保険料に関しては、あくまでも概算であって確定ではないものの適切なものを出さなければならないことも確かです。

初めてのことで心配があるような場合には、社会保険労務士に相談してみるのもよいでしょう。社労士は労働保険も専門としていますから、適切な出し方を指導してもらうことができます。また、労働保険事務組合に委託を行うこともできます。委託すれば手数料が発生しますが、うやむやで手続きを行うより確実で安心です。わからないことや不安があれば、専門家に頼るということも頭に入れておきましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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